ヘム鉄と非ヘム鉄 鉄分補給の基礎知識
貧血をふせぐためにもコンスタントに摂っていきたい鉄分。ほうれん草や小松菜、レバーに含まれるのは知ってるけど、ただ食べればいいのか?きちんと食べてるはずなのに貧血気味なのはなぜ?今回は鉄分の摂り方について考えてみましょう。
ヘム鉄と非ヘム鉄
わたしたちが食べ物から摂ることのできる鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄があります。
肉や魚などの動物から摂ることのできる鉄分がヘム鉄、野菜や穀物、海藻から摂ることのできる鉄分が非ヘム鉄です。
特に多くヘム鉄を含む食材は、陸のものなら豚レバー、次いで鶏レバー、牛レバー。レバーが苦手な方には牛もも肉があるよとお教えしておきます。レバーの比ではないですが。海のものなら、意外かもしれませんが貝類に豊富です。ぶっちりぎりに多いのがハマグリ、次いでシジミ。アサリはかなり離されてしまいますが、それでも多い方です。魚だと、カツオやイワシなども多い方ですが…ハマグリと比べると1/10ほどです。それぞれの食材の鉄含有量は表になっているものがすぐ探せますので、参考になさってください。
非ヘム鉄を多く含む食材は、ほうれん草や小松菜、菜の花などの葉物野菜や、ひじきなどの海藻、大豆などです。乾燥した海藻類には非常に多くの鉄が含まれますが、いかんせん戻して食べるとなると量が摂れませんからね。
ヘム鉄と非ヘム鉄の大きな違いは、体内への吸収率です。鉄分はほとんどが小腸で吸収されますが、ヘム鉄の吸収率は10-20%、非ヘム鉄の吸収率は1-6%だと言われています。…ん?吸収率の違いはともかく、ヘム鉄でさえ多くて20%しか吸収されてないことの方がショックですね。これは少しも無駄にせずに吸収しておきたいところです。
一般に、日本人の総摂取量はヘム鉄よりも非ヘム鉄の方が多いようです。和食を中心とした食生活をおくっていると考えると、納得できますね。ただでさえ吸収率が高くない非ヘム鉄を少しでも多く吸収するために助けてくれるのが、ビタミンCやタンパク質です。どんな料理が鉄の吸収に向いているかなどは、また別の機会に紹介したいと思います。上手に組み合わせて効率よく鉄を吸収したいですね。