不妊症の原因のひとつ「子宮頸管のトラブル」についてまとめました。
1.子宮頸管とは
膣と子宮腔を結ぶ子宮頸部のこと。そして、膣内に射精された精子が卵子と初めて出会う場所が子宮頸管となります。排卵期には、粘液が分泌され、精子が子宮内に進み活発に動く働きをしてくれます。
2.子宮頸管のトラブルと治療方法
・子宮頸管粘液の分泌不足
排卵前になると子宮頸管内の粘膜が増えると、粘性が下がって精子が子宮の中、また卵管の中へ入りやすくなりますが、粘膜の分泌量が不足している状況では精子は子宮の中に入っていかれなくなります。
この治療では、卵胞ホルモンが低下していることが多く、ホルモンを補う治療を行います。
・子宮頸管の炎症
炎症の原因をみつけます。クラミジアや細菌などが感染源であれば、抗生物質を用いることで、治療を行うことができます。
・抗精子抗体の存在
抗体とは、自分の体のもの以外のものが侵入してきたときに、その侵入を防ぐために作られるものです。抗精子抗体は、相手の男性の精子そのものに抗体ができてしまいます。
この治療方法は、抗精子抗体の濃度が低ければ人工授精を行います。また抗体の濃度が高ければ、体外受精、顕微受精による治療が必要になります。
とてもデリケートな子宮頸管。妊活時のみでなく、妊活前から定期的に婦人科検診を受けてられることをおすすめします。