お産のはじまりと言われる、おしるし・陣痛・破水のうち、おそらく妊婦さんたちが最も不安を覚えているであろう陣痛。ベビーに会うために必ず通らなければならない陣痛は、大きく分けて潜伏期・活動期・娩出期の3段階があります。一般的に、徐々に痛みも深刻になってくると言われています。この陣痛について、今回はお話ししたいと思います。
前駆陣痛
出産が近づくと、ベビーは角度を変えたり回転したりしながらお腹の中を下りてきます。ベビーを押し出すため、同時に子宮が収縮し、このとき起こる痛みが前駆陣痛だと言われています。本番の陣痛に入る前の陣痛で、潜伏期や活動期に感じることが多いと思います。人によっては生理痛のような痛みだったり、下痢のような差し込む痛みだったりするようですが「これ陣痛かな?」なんて思ったり話したりできているうちは、きっと前駆陣痛です。
まだ入院していないときは産院に連絡しましょう。すでに入院している人は、痛みの間隔を見て、そろそろ分娩室へ移動するろでしょうか。
本番の陣痛
ベビーが産道へ下りはじめ、子宮口が開いてきます。痛みも本格的になってきます。人によっては破水を伴うこともあります。「これ陣痛かな?」なんて話せなくなってきます。
陣痛の感じ方は本当に人それぞれでしょうが、わたしは腰骨を金づちで砕かれているような感じがしていました。ギックリ腰とも似ているような。とにかく、何をしようと痛い。さすってもらっても意味ないくらい痛い。腰が外れそう。陣痛を経た今、陣痛の痛みを文字で起こそうとするとこういう表現になるのは、痛みを感じていた時に頭の中で「ギックリ腰のどうしようもない痛さに似てる…」と思ったことを覚えているからであって、実は痛み自体を思い出すことはできません。だから、2人目も授かりたいなと思ってしまう。そう、怖かったり不安だったりするのはわかりますが、乗り越えられるものなのです。
和らげるためには?
呼吸法のラマーズ法などが有名でしょうか。産院や母親学級などで指導してもらうこともできると思います。とにかくリラックスして、ということが重要なようです。産院によっては、分娩室のモニターでリラックス映像を流してくれたり、好きな音楽を流してくれるところもあるようです。
誰かに背中や足をさすってもらうのもいいですね。わたしの場合は主人よりも助産師さんが背中をさすってくれるとすごく楽になり、陣痛自体も収まるときもありました。経験はものを言いますね。
微弱陣痛
本来であればベビー誕生が近づけば近づくほど、痛みはひどくなるもの。ですが、稀にベビーの下がり具合と痛みが比例しない場合があります。微弱陣痛です。陣痛が弱いままだとなかなかベビーを押し出してあげることができず、お産が長引いてしまう危険性があります。きちんと対処してもらえるので、弱くても感覚が規則的な痛みを感じ始めたら、産院に連絡しましょう。
陣痛、怖いですね。不安だとも思います。わたしもそうでした。
でも、自分の中から、自分とは違う命がこの世に出てこようとしていて、それを内側から手助けできるのは自分しかいないのです。なんて、そんなことはやっぱり終わったから言えることなのでしょうが、妊婦の頃から母親の自覚が芽生えてきているはず。痛いとかそんなこと言うひまもなく産むことに一生懸命になってるので、案外産めちゃうものですよ。