産後の生理再開 ~母乳育児とホルモンの関係~
妊娠中から産後にかけてまで、ご無沙汰していた生理。早ければ産後2ヶ月ほどで、遅ければベビーが卒乳してもしばらく再開しないというような話も聞きますが、産後8ヶ月ほどで再開するママが最も多いようです。
生理再開の要因とは?
一般的に、ミルクで育てているママよりも、おっぱいで育てているママの方が生理の再開が遅い傾向にあるようです。ベビーがおっぱいを吸うと、ママの体内ではプロラクチンという排卵を抑えるホルモンの分泌が促されます。1日の授乳回数が多かったり、夜中の授乳が続いたりする間は生理再開は遅くなるようです。自然分娩と帝王切開とでは、どちらの方が生理再開が早い遅いということはなさそうなので、授乳方法・ママの回復度合いに関係が深いのかもしれません。
また、生活の時間帯が一変したことや、育児によるストレスなどもプロラクチンだけでなく、ホルモン全般の分泌に影響するようです。妊娠前であっても、睡眠不足や疲れがたまると生理不順になっちゃうときもありますしね。卒乳して何ヶ月も経つのに再開しない、そもそもミルクなのに産後半年以上経っても再開しない、というような場合は、婦人科に相談してみましょう。
ちなみに生理が再開しても母乳の栄養素が薄まったりすることはないそうなので、気にせずベビーをお腹いっぱいにしてあげてくださいね。
家族計画は?
概ね、お医者さんから1ヶ月健診あたりで「普通に生活していいですよ」と言われたら、夫婦生活も問題なく行ってよい、と言われています。もちろん悪露やママの気分のこともあるので、ママ自身でGOサインを見極めなければならないですけどね。
ただ、ベビーがおっぱいを吸うと、恋愛ホルモンとも呼ばれているオキシトシンの分泌が促されます。このホルモンには子宮収縮を促す作用もあります。妊娠中に不必要に子宮が収縮すると胎児に影響が出ることもあるので、上の子の卒乳がまだの時点での家族計画は、念のため婦人科に相談してからの方がいいかもしれません。また、生理が再開していないからといって妊娠しないとは言い切れません。計画的にいきましょう。
しばらく生理のわずらさしさから解放されていると、生理再開はまだ来ないでと思いそうな、恋しいような。ただ、生理再開は母体の回復のひとつの目処にもなります。正式?に再開する前に多少の出血をすることもあります。体からのサインには、注意しておきましょう。