寝返り、はいはい、つかまり立ち…と、ベビーがあちこち動き回り始めると成長を喜ぶとともに、目が離せなくなりますね。
子どもの家庭内での事故はさまざまありますが、場合によってはすぐに気づきにくい事故として、誤飲が挙げられます。誤飲は、読んで字のごとく、食べ物以外のものを誤って飲み込んでしまう事故で、特に5歳以下の子どもが遭うことが多いようです。
ベビーの様子を見てるとわかりますよね。好奇心の赴くままに手の届くものはとりあえず口に入れてみる…これも成長の一環とはいえ、わたしも娘のうんちの中から絵本の一部を見つけたのは、そう遠い話ではありません。
ベビーが誤飲してしまうもので最も多く、また最も危険なものの代表がタバコです。誤飲事故の実に4割がタバコであるとするデータもあります。タバコそのものの誤飲はもちろん、缶ジュースの空き缶を灰皿代わりにしていたところ、中のタバコ溶液をそうと知らずに飲んでしまったケースもあります。…ヒヤリとした方も居るのではないでしょうか。他にも、おもちゃにもよく使われているボタン電池や、最近流行りのジェルボール洗剤なども誤飲の報告があるようです。
誤飲事故はそれ自体も怖いですが、誤飲したものによって処置が大きく変わってくるところも怖さのひとつです。固形物で口の中にとどまっている場合は、原則として手を入れてでも吐き出させます。このとき大人が、あ!とか、こら!などの大声をあげて驚いて飲み込んでしまったケースもあるようなので、声かけも慎重に。ベビーの頭を低くさせて処置を行えば、飲み込みにくくなります。
しかし、液体などの場合はそうもいきません。例えば、カビ取り剤などの酸性 アルカリ性の強いものは、吐き出させようとするとかえって食道や肺を痛めかねません。強い刺激から内臓を守るため、母乳やミルク、月齢により牛乳を飲ませて、吐かせず病院へ連れて行くのが一般的な処置のようです。しかし、同じ液体でも、灯油や除光液などは、何も飲ませず、吐かせず病院へ連れて行くのが一般的とされています。液体でなくとも、画びょうやピンなども吐かせることで体の中を傷つけかねません。何もせず病院へ、というのが正しい処置のようです。
これらの、誤飲したものによる処置の仕方は、ネットや育児書でも簡単に調べることができます。地域によっては健診時にお話もあるかと思います。ですが緊急を要することもあるので、まずはかかりつけの小児科や地域の医療センターに問い合わせることをおすすめします。いざというときのための知識として勉強しておくのは、とっても大事なことですけどね。
同じ家で暮らしていく上で、大人が避けさせられる事故はいくつもあります。ベビー目線になって、家の中を一周してみるのもいいかれませんね。