妊娠8ヶ月はいわゆる妊娠後期の始まりです。初期とはまた注意することが違ってきます。
お腹が大きくなるにつれて、胎動も力強いものに変わってきていると思います。肋骨や胃の近くを蹴られて「うっ」なんて声を上げてしまうこともありますね。それもそのはず。この時期になるとベビーの内臓や中枢神経などはほぼほぼ出来上がり、羊水を飲み込んで肺を膨らまし、呼吸の練習も始めます。適切な医療措置をとればこのタイミングで生まれても助かるほどには成長しているということであり、生まれてくる命が出来上がっているということです。ベビーにとってはだんだんお腹の中も窮屈になってきますが、まださかごと診断されても出産までにはほとんどのベビーが正常な位置に戻ることが多いようです。また“お腹の張り”をしっかり感じるようになってくる時期でもあります。お腹の張りは子宮の収縮=ベビーを押し出す動きですので、妊娠後期では正常な体の働きですが、1時間に5回も6回も張ったり、体を休めても1時間以上強い張りが続くなど、いつもと違うようすが見られれば、産院に相談しましょう。上で述べたとおり、ベビーの生まれる準備はできつつあります。
ベビーの成長に伴って、ママの体内の血液量が増えてきます。心臓にかかる負担が大きくなるので、動機や息切れも起こりやすくなります。体重管理との兼ね合いで産院から動きなさいと指導が入ることもあると思いますが、せわしない動きではなく、散歩や丁寧に家事をして、普段から余裕のある行動を心がけましょうね。そして息切れしてきたら、ちゃんと休憩をする。寝るときの姿勢も、まだ仰向けで大丈夫というママもいれば、お腹が重たくて横向きでなければ、というママもいます。自分の休みやすい体勢も探ってみましょう。
また、妊娠初期のころには特につわりを感じなかったママも、この時期になると物理的に下から胃が圧迫されることによって、あまり食べられないことがあるかもしれません。ベビーは確かに成長してきていますが、極端にやせ気味のママでなければ、無理に食べ物を詰め込む必要はないようです。無理しないように、量より質の食事をこころがけたいですね。