
不妊治療を行っていく中でのしかかってくるプレッシャーのひとつに“年齢”があります。誰にも等しく訪れるリミットです。
世界最高齢の妊娠・出産は57歳とも59歳とも言われていますが、ひとまずそれは置いておいて。当然のことながらリスクを少なく、安全にベビーを迎えたいですよね。
年代別の自然妊娠する確率を調べてみると、おおよそ、女性が30歳までだと30%、30-35歳で18%、35-40歳で5%、40-45歳以上になると1%となっています。あくまで妊娠する確率ですが。もともと女性は生まれたときに200万個ほどの卵子を持っており、初潮を迎えるころまでに20万個にまで減っています。これは自然なことです。月経がはじまると、1回の周期でおよそ1000個ずつ排卵されていき、平均では37歳以降、卵子が減るペースはがくんと増えます。これは体外受精にも同じ傾向が見られます。もちろん個人差もありますし、37歳を過ぎても体内に卵子は残っていますが、卵子もご本人と同様、老化します。不妊治療を行う中で「卵子の質が…」と言われるのはこのことなのですね。ちなみに日本人女性の閉経の平均年齢は51歳とされています。
加えて、パートナーの年齢のこともありますね。最近の男性における不妊の研究では、35歳以降、精子も老化しているという報告もあるようです。
もう一つ、現実的なデータを紹介しておくと、女性が30歳までの流産発生率は10%、30-35歳で25%、35-40歳で40%、それ以降は50%だと言われています。妊娠初期の流産は染色異常など、ママには責任のないことがほとんどですが、もともとの卵子・精子の老化がこの数字に表れているのかもしれません。
厳しい数字を紹介してきましたが、わたしには中学3年生のときに弟が生まれた同級生がいます。生まれたときは歳の離れた弟だね、くらいにしか思っていませんでしたが、今考えると、お母さんは初産ではないにしろそのときでちょうど45歳くらいです。世間的に見ても、40歳を過ぎて初産だという方もちらほらお見かけします。数字は数字であって、事実なのですが、高齢での出産であっても元気なベビーが誕生するのもまた事実です。けれど、冒頭で述べたように、やっぱりより安全に、安心してベビーに会いたいものですよね。少しでも心配なことがあれば、早めに病院へ相談しましょう。